「改訂」と「改定」の違いは?労働基準法は休業補償の額を「改訂」していた

「改訂」と「改定」の違い 正しい読み方、つづり方

「マニュアルを改訂する」「料金を改定する」。
どちらも「かいてい」と読むので、書類を作るときにどちらの字を使えばいいのか迷います。

結論を先にお伝えすると、「改訂」は本や文書の中身を直すこと、「改定」は決まりや金額などを改めて定めることです。
これは、国の法令の書き方の決まりにも、はっきり書かれています。

ところが、実際の法令を調べてみると、労働基準法は休業補償の「額」を「改訂」と書いていました
さらに、題名の中で「給与の改訂」と「年金の額の改定」を並べている法律まであります。

この記事では、決まりと条文、そして法令の件数をそのまま示しながら整理します。

  1. 「改訂」と「改定」の違いは?結論から
  2. 法令の決まり:「改訂」は書物の中身を直すときだけ
    1. 書き分けが決められているのは5組だけ
    2. 常用漢字表では「改訂」が「訂」の例に挙がっている
  3. 法令の数字:「改定」は7,600件、「改訂」は314件
    1. 「改定」はお金と数字の言葉
    2. 「改訂」は文書を直すときに使われている
  4. ところが労働基準法は、休業補償の「額」を「改訂」していた
    1. 題名に「改訂」と「改定」が並ぶ法律
    2. 同じ文に「改訂」と「改定」が並ぶのは3件だけ
    3. 同じお金の話でも、字が割れている
    4. 「改訂」が題名に入る法令は、昭和30年代で止まっている
  5. もう1つの似た言葉:法令そのものを変えるのは「改正」
  6. 迷ったときの使い分け
    1. 本・マニュアル・資料を直すなら「改訂」
    2. 料金・金額・制度・規則を決め直すなら「改定」
    3. 場面ごとの例
    4. 迷ったら「改定」
    5. 「規則を改定」と「規則の文書を改訂」
  7. よくある質問
    1. 「改訂」と「改定」は読み方が同じですか
    2. 「料金改訂」は間違いですか
    3. 「改訂版」と「改定版」はどちらですか
    4. 法令は「改定」に統一されているのですか
    5. 「診療報酬改定」は「改訂」ではないのですか
    6. 「改定」と「改正」はどう違いますか
    7. 「改訂」は法令でどれくらい使われていますか
    8. 「改訂」と「改定」、どちらを書いても意味は通じますか
    9. 「規則を改訂する」はおかしいですか
  8. まとめ

「改訂」と「改定」の違いは?結論から

  • 改訂 … 本・文書・資料などの内容に手を加えて正すこと(例:教科書の改訂、マニュアルの改訂、改訂版)
  • 改定 … 決まり・金額・制度などを改めて定めること(例:料金の改定、年金額の改定、規則の改定)

見分け方は、直すものが「文書の中身」か、「決まりや数字」かです。
文書を読み直して手を入れるなら「改訂」、決めごとを新しく決め直すなら「改定」になります。

ここから、その根拠を順に見ていきます。

法令の決まり:「改訂」は書物の中身を直すときだけ

法令の漢字や言葉の使い方は、内閣法制局が決めています。その中に、2つの言葉の使い分けを定めた一文があります。

改訂・改定(「改訂」は書物などの内容に手を加えて正すことという意味についてのみ用いる。それ以外の場合は「改定」を用いる。)

出典:内閣法制局「法令における漢字使用等について」(平成22年11月30日)1(6)/2026年9月14日確認

「改訂」は、書物などの内容に手を加えて正すという意味のときだけ
それ以外はすべて「改定」、という決まりです。

つまり、法令の書き方では「改定」が基本で、「改訂」は本や文書を直すときに限られた、例外的な言葉ということになります。

書き分けが決められているのは5組だけ

この決まりの一覧には、「〇〇は用いない。△△を用いる。」という形の項目がたくさん並んでいます。
その中で、2つ以上の言葉をどう使い分けるかまで決めている項目は、次の5組だけでした。

  • 改訂・改定(この記事)
  • 作製・作成
  • 配付・配布
  • 規正・規整・規制
  • 臨検・立入検査

出典:内閣法制局「法令における漢字使用等について」(平成22年11月30日)1(6)から数えたもの/2026年9月14日確認

「改訂・改定」は、その数少ない書き分けの1つです。

ほかの組も、書き方の形がよく似ています。

配付・配布(「配付」は交付税及び譲与税配付金特別会計のような特別な場合についてのみ用いる。それ以外の場合は「配布」を用いる。)

臨検・立入検査(「臨検」は犯則事件の調査の場合についてのみ用いる。それ以外の場合は「立入検査」を用いる。)

出典:内閣法制局「法令における漢字使用等について」(平成22年11月30日)1(6)/2026年9月14日確認

どれも、一方を「〇〇の場合についてのみ」使う特別な言葉とし、「それ以外」はもう一方、という決め方です。
改訂・改定でいえば、特別な言葉のほうが「改訂」、それ以外の場合に使うふつうの言葉が「改定」ということになります。

同じ決まりの一覧から言葉の書き分けを確かめた話としては、「規定」と「規程」の違いは?「作成」「作製」「制作」「製作」の違いは?もあわせてご覧ください。

常用漢字表では「改訂」が「訂」の例に挙がっている

国が定めた常用漢字表で、2つの字の例の言葉を確かめました。

  • … 音:テイ。例:訂正,改訂
  • … 音:テイ。例:定価,安定,決定
  • … 音:カイ。例:改造,改革,更改

出典:常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)本表/2026年9月14日確認

「訂」の例は、訂正と改訂の2つです。
「訂」は、訂正の「訂」。まちがいを直す、中身を正すときの字だということが、例の組み合わせからも分かります。
いっぽう「定」の例に「改定」は入っていませんが、定価・安定・決定のように、ものごとを定める字です。
「改」の例は改造・改革・更改で、改訂・改定・改正はどれも「改」の例には入っていません。違いを決めているのは、後ろの「訂」と「定」です。

法令の数字:「改定」は7,600件、「改訂」は314件

では、実際の法令ではどうなっているのか。e-Gov法令検索で、現行の法令を横断検索しました(2026年9月14日確認)。

  • 改定 … 7,600件
  • 改訂 … 314件

件数は、その言葉を含む箇所の数です

「改定」は「改訂」のおよそ24倍。決まりのとおり、法令の中では「改定」が圧倒的に多い言葉です。

「改定」はお金と数字の言葉

「改定」の使われ方を、よく出てくる言い回しで数えました。

  • 「額の改定」 … 2,687件
  • 「改定率」 … 372件
  • 「改定し」 … 338件

e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

いちばん多いのは「額の改定」です。年金や手当、給付の額を決め直す場面で繰り返し出てきます。

「改定」を多く含む法令を並べると、その傾向がはっきりします。

  1. 恩給法 … 728件
  2. 昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律 … 678件
  3. 昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律 … 397件
  4. 厚生年金保険法 … 276件
  5. 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律 … 266件

「改定」を含む箇所の数(附則などを含む)/e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認。「改定」は532の法令に出てきます

上位は、恩給や年金の法律ばかりです。毎年のように額を決め直す仕組みの法律に、「改定」が集まっています。

この法律による年金たる保険給付の額は、国民の生活水準、賃金その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、速やかに改定の措置が講ぜられなければならない。

出典:厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)第2条の2(年金額の改定)/e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

もっと古い法律でも同じです。大正時代にできた恩給法も、年金の額を決め直すことを「改定」と書いています。

年金タル恩給ノ額ニ付テハ国民ノ生活水準、国家公務員ノ給与、物価其ノ他ノ諸事情ニ著シキ変動ガ生ジタル場合ニ於テハ変動後ノ諸事情ヲ総合勘案シ速ニ改定ノ措置ヲ講ズルモノトス

出典:恩給法(大正12年法律第48号)第2条の2第1項/e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

恩給法の本則では「改定」が42回、「改訂」は0回でした。

厚生年金保険法の本則でも「改定」が183回、「改訂」は0回です。
第20条でも「等級区分の改定が行われたときは、改定後の等級区分」と、標準報酬月額の区分を決め直すことを「改定」と書いています。

「改訂」は文書を直すときに使われている

いっぽう「改訂」は、決まりのとおり文書を直す場面で使われている例が多くあります。

…治験の依頼をしようとする者は、被験薬の品質、有効性及び安全性に関する事項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知ったときは、必要に応じ、前項の治験薬概要書を改訂しなければならない。

出典:医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成9年厚生省令第28号)第8条第2項/e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

「治験薬概要書」という文書の中身を直すので「改訂」。同じ省令の第7条第5項も、「治験実施計画書を改訂しなければならない」と書いています。
この省令の本則は「改訂」14回、「改定」0回でした。

航空法施行規則(昭和27年運輸省令第56号)も、本則で「改訂」を19回使い、「改定」は0回です。
第32条の「作業の実施方法の改訂に関する制度」、第63条の5の「国際民間航空条約の附属書一第百六十四改訂版」のように、手順や文書を直す場面で使われています。

「改訂」を多く含む法令も並べてみます。

  1. 装置型式指定規則 … 87件
  2. 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令 … 12件
  3. 医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令 … 12件
  4. 再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令 … 12件
  5. 航空法施行規則 … 9件

「改訂」を含む箇所の数/e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認。「改訂」は79の法令に出てきます

「改訂」がいちばん多かったのは装置型式指定規則(87件)で、「第十七号第八改訂版」のように、規則の「版」を指すものでした。
「改訂版」は法令全体で105件あります。これも、文書の版を改めるという、決まりどおりの使い方です。

ところが労働基準法は、休業補償の「額」を「改訂」していた

決まりのとおりなら、金額を決め直すのは「改定」のはずです。
ところが、労働基準法は次のように書いています。

…前項の規定により当該労働者に対して行つている休業補償の額を改訂し、その改訂をした四半期に属する最初の月から改訂された額により休業補償を行わなければならない。

出典:労働基準法(昭和22年法律第49号)第76条第2項の一部/e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

「休業補償の額を改訂し」「改訂された額」。
直しているのは文書ではなく金額です。今の決まりに当てはめれば「改定」になるところを、労働基準法は「改訂」と書いています。

労働基準法の本則では「改訂」が7回、「改定」は0回でした。
これを受けた労働基準法施行規則(昭和22年厚生省令第23号)も、第38条の4の「休業補償の額の改訂」など、本則で「改訂」を10回使い、「改定」は0回です。

題名に「改訂」と「改定」が並ぶ法律

さらに驚くのが、題名そのものに両方の字が入っている法律です。

  • 昭和二十六年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律(昭和26年法律第308号)
  • 昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律(昭和28年法律第160号)

いずれも現行の法令。e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

1つの題名の中で、「給与の改訂」「年金の額の改定」
どちらもお金を決め直す話ですが、給与のほうは「改訂」、年金の額のほうは「改定」と、字が分かれています。

同じ文に「改訂」と「改定」が並ぶのは3件だけ

「改訂」を含む箇所のうち、同じ文に「改定」も含むものは3件だけでした(e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認)。
3件とも、ほかの法律の中で「昭和二十七年度における給与の改訂に伴う国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律(昭和二十八年法律第百六十号)」という題名を引用している箇所です。

つまり、1つの文の中で2つの字が並ぶのは、この古い法律の題名が持ち込まれたときだけ。
法令の文章そのものは、ほとんどの場合、どちらか一方の字で書かれています。

同じお金の話でも、字が割れている

お金の言葉と組み合わせた言い回しも数えました(2026年9月14日確認)。

  • 給与の改定 … 38件 / 給与の改訂 … 10件
  • 報酬の改定 … 112件 / 報酬の改訂 … 1件
  • 手当の額の改定 … 89件

e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

報酬や手当は、ほぼすべて「改定」です。
ところが「給与」だけは、「改定」38件に対して「改訂」も10件残っていました。上の題名の「給与の改訂」も、その一部です。
10件の内訳は、年金の額の改定に関する昭和20〜30年代の法律と、警察法施行令・市警察の廃止に伴う経過措置に関する政令でした。警察法施行令には「給与の改訂等の事由に基き、その者の俸給月額が減少した場合には」という言い回しがあります。

「改訂」が題名に入る法令は、昭和30年代で止まっている

法令の名前(題名)に、それぞれの字が入っているものを数えました(2026年9月14日確認)。

  • 題名に「改訂」を含む法令 … 3本(いちばん新しいものが昭和32年。2010年11月以降は0本
  • 題名に「改定」を含む法令 … 97本(2010年11月以降も6本

e-Gov法令検索の法令一覧から、題名に含む文字で数えたもの

「改訂」を題名に含む3本は、上の2つの法律と、休業補償の額について定めた昭和32年の労働省令です。
いっぽう「改定」は、令和2年の「厚生年金保険法の標準報酬月額の等級区分の改定等に関する政令」(令和2年政令第246号)のように、今も新しい法令の題名に使われています。

現行の法令で見るかぎり、お金の額を「改訂」と書く例は、昭和20〜30年代の一部の法令に見られる書き方です。大正12年の恩給法が「改定」と書いているように、古い法令だから「改訂」というわけでもありません。
「法令文では『改定』に統一されている」と説明されることもありますが、実際には、現行の法令にも「改訂」は314件残っています。

法令の決まりと実際の条文がずれていた話としては、「侵食」と「浸食」の違いは?もあわせてご覧ください。

もう1つの似た言葉:法令そのものを変えるのは「改正」

「改訂」「改定」と並んで、書類でよく迷うのが「改正」です。

  • 改正 … 132,604件
  • 「一部を改正する」 … 42,884件
  • 題名に「改正する」を含む法令 … 327本

e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

法令の中で、法律や規則の条文そのものを書き換えるときの言葉は「改正」です。
「〇〇法の一部を改正する法律」のように、法令の題名にもなっています。

整理すると、次のようになります。

  • 改正 … 法律・規則などの条文を書き換える(例:法律の一部を改正する)
  • 改定 … 金額・料金・制度などを決め直す(例:年金の額の改定、料金の改定)
  • 改訂 … 本・資料・マニュアルの中身を直す(例:教科書の改訂、改訂版)
  • 改正 … 132,604件(法令の条文を書き換える)
  • 改定 … 7,600件(金額や制度を決め直す)
  • 改訂 … 314件(文書の中身を直す)

e-Gov法令検索にて2026年9月14日確認

法令の件数で比べると、「改正」は「改訂」の400倍以上、「改定」も24倍あります。「改訂」がいちばん限られた場面の言葉だということが、数字からも分かります。

迷ったときの使い分け

本・マニュアル・資料を直すなら「改訂」

教科書、辞書、マニュアル、手順書、規格書のように、文書の中身に手を入れて直すときは「改訂」です。
法令でも「治験薬概要書を改訂」「改訂版」のように、文書を直す場面で使われています。

料金・金額・制度・規則を決め直すなら「改定」

料金、価格、給与、年金額、制度、規則のように、決まりや数字を新しく決め直すときは「改定」です。
法令でも「額の改定」が2,687件と、いちばん多い使い方でした。

場面ごとの例

  • 改訂 … 教科書の改訂/辞書の改訂版/マニュアルの改訂/手順書を改訂する/資料の改訂履歴
  • 改定 … 料金の改定/価格の改定/年金額の改定/給与の改定/規則の改定
  • 改正 … 法律の改正/条例を改正する/〇〇法の一部を改正する法律

迷ったら、「直した結果、新しい版の文書ができるか」を考えます。新しい版の本や資料ができるなら「改訂」、新しい金額やルールが決まるなら「改定」です。

迷ったら「改定」

内閣法制局の決まりでは、「改訂」は書物などの内容を直すときだけで、それ以外はすべて「改定」です。
どちらか迷ったときは、「文書の中身を直しているか」を考え、そうでなければ「改定」を選べば、法令と同じ書き方になります。

「規則を改定」と「規則の文書を改訂」

社内規則のように、決まりそのものを新しく決め直すなら「改定」。
いっぽう、規則の説明資料やマニュアルの文章を読みやすく直すだけなら「改訂」です。同じ規則の話でも、何を直すかで字が変わります。

同じ読みで漢字が分かれる言葉としては、「調整」と「調節」の違いは?もあわせてご覧ください。

同じ読みで漢字が分かれる言葉としては、「習得」と「修得」の違いは?もあわせてご覧ください。

よくある質問

「改訂」と「改定」は読み方が同じですか

はい、どちらも「かいてい」です。

「料金改訂」は間違いですか

内閣法制局の決まりでは、「改訂」は書物などの内容を直すときだけに使い、それ以外は「改定」です。料金は文書の中身ではないので、決まりに合わせるなら「料金改定」です。なお、法令の中には「料金の改定」も「料金の改訂」も0件で、「料金の変更」という書き方が39件ありました。

「改訂版」と「改定版」はどちらですか

本や資料の新しい版は、中身に手を加えて直したものなので「改訂版」です。法令にも「改訂版」は105件あります。

法令は「改定」に統一されているのですか

統一はされていません。現行の法令に「改訂」は314件あり、労働基準法は休業補償の額を「改訂」と書いています。ただ、「改定」は7,600件と圧倒的に多く、現行の法令では、題名に「改訂」を含む法令は昭和32年のものが最後です。

「診療報酬改定」は「改訂」ではないのですか

報酬の額を決め直す話なので「改定」です。法令でも「報酬の改定」は112件、「報酬の改訂」は1件だけでした。

「改定」と「改正」はどう違いますか

法令の中では、法律や規則の条文を書き換えるときは「改正」(「一部を改正する」だけで42,884件)、金額や制度を決め直すときは「改定」(「額の改定」2,687件)が使われています。

「改訂」は法令でどれくらい使われていますか

現行の法令で314件、79の法令に出てきます。いちばん多いのは装置型式指定規則(87件)の「〇〇改訂版」で、ほかに治験の実施の基準を定めた省令の「治験薬概要書を改訂」など、文書を直す場面が中心です。

「改訂」と「改定」、どちらを書いても意味は通じますか

読みが同じなので、話し言葉では区別されません。書き言葉でも、労働基準法が休業補償の額を「改訂」と書いているように、法令の中ですら字が割れている例があります。ただ、内閣法制局の決まりは「改訂」を書物などの内容を直すときだけとしているので、公的な文書やビジネス文書では、決まりに合わせて書き分けておくのが確実です。

「規則を改訂する」はおかしいですか

規則の中身(決まり)を決め直すなら「改定」です。規則の文章を読みやすく直すだけなら「改訂」とも言えますが、法令の書き方に合わせるなら「改定」を選ぶのが確実です。

まとめ

「改訂」は本や文書の中身を直すこと、「改定」は決まりや金額などを改めて定めることです。
内閣法制局の決まりでも、「改訂」は書物などの内容を直すときだけ、それ以外はすべて「改定」とされています。

法令では「改定」が7,600件、「改訂」が314件。「額の改定」だけで2,687件あります。
ただ、労働基準法は休業補償の額を「改訂」と書き、題名に「給与の改訂」と「年金の額の改定」が並ぶ法律もありました。

文書を直すなら「改訂」、それ以外は「改定」、迷ったら「改定」と覚えておけば、法令と同じ書き方になります。

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